自動観察日記

自動で観察したい

Raspberry Pi カメラ用フラッシュの作製(2)

続きです
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作りたい回路

作成したい回路のメインは、MOS FET(2SK4017)になります。
MOS FETはスイッチの役目を果たし、ゲートに一定以上の電圧がかかるとドレイン-ソース間に電流が流れるようになります。
そこで、次の図のような回路を作ることを考えます。

f:id:shut9:20180913004439j:plain

図の左側(ゲート-スイッチを含む回路)がトリガーとなって、図の右側(ドレイン-ソースを含む回路)のパワーLEDに電流が流れるような回路を作ります。

まずはパワーLED(CREE XLamp XP-E R2WC)に何 Aの電流を流したいか考えます。
今回使用するパワーLED
www.led-paradise.com

Vf : 3.05V(350mA) 3.5V(1000mA)

なので、とりあえず700 mA(LEDを長持ちさせるために、順電流の最大値に対して7~8割くらいに抑えると良いらしいです)くらい流したいと思うと、電源電圧5.3 Vの場合に必要な抵抗は
{ \displaystyle
R = \frac{電源電圧 - V_f }{ I_f \times0.7} = \frac{5.3 - 3.5}{700 \times 10^{-3}} \sim 2.6 \ {\rm \Omega}
}
になります。
ただ、今回は消費電力1 Wまででしか使用できない抵抗を購入したので、
{ \displaystyle
P = I^{2} \times R = 0.7^{2} \times 2.6 \sim 1.3 \ \rm {W}
}
となり、少し超えてしまいます。
そのために、安全に4 Ω入れておき、 { \displaystyle
I = \frac{電源電圧 - V_{f}}{抵抗} = \frac{5.3 - 3.5}{4} \sim 450 \ {\rm mA}
}

{ \displaystyle
P = I^{2} \times R = 0.45^{2} \times 4 \sim 0.8 \ {\rm W}
}
抵抗での消費電力は0.8 Wくらいになるように抑えておきます。

ということで、次のような回路を作ります。

f:id:shut9:20180913004331j:plain

作った回路

このような回路を作成しました。
写真上方の電源モジュールがLEDを点灯させ、写真下方の電源モジュールがスイッチの役目を果たします。
下方の電源モジュールは実際にはRaspberry PiのGPIOからの出力に置き換わります。
(そのため、上方のモジュールは5 V端子にジャンパーワイヤを挿していますが、下方のモジュールには3.3V 端子にジャンパーワイヤを挿しています。)
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スイッチオフ時

Raspberry PiのGPIOからの出力が無い場合に相当。
LEDは点灯しない。
f:id:shut9:20180905171145j:plain

スイッチオン時

Raspberry PiのGPIOからの出力がある場合に相当。
LEDが点灯する。
f:id:shut9:20180905171151j:plain

スイッチオン時に可変抵抗を調整

LEDの明るさが変わる。
f:id:shut9:20180905171159j:plain

設置

先程の電源の3.3 V側(白いUSBの方)をRaspberry PiのGPIOに置き換えます。

こんな感じで設置しています。
f:id:shut9:20180905171211j:plain

せぼね君便利です。

ORIONS せぼね君 10連結 黒 CC-500-BL

ORIONS せぼね君 10連結 黒 CC-500-BL

続きます
次はRaspberry Piで制御します